先代・井伊直亮の死去を受け、ついに直弼は彦根藩第十六代藩主となる。そして、多忙を極めながらも居合の研鑽を続け、天下無敵の剣の極意に至るのだった。その頃、日米和親条約締結により、幕府内では開国派と攘夷派が激しく衝突。また、将軍の跡継ぎをめぐり、徳川慶福を推す直弼と水戸斉昭を中心に慶喜を推す一橋派が対立関係に陥る。一方、日本各地で未曾有の大地震が次々に発生、甚大な被害を受けるのだった。後に大老となって
神田須田町の万屋『松山屋』主人にして茶人でもある甲子太郎は、一番弟子の小千代とともに浅草の非人頭・車善七を訪ねた折、甲子太郎と同郷で、『百鬼角力』という見世物に出ている力士・水吉の話を耳にする。翌日、見世物小屋へ出向いた甲子太郎が目にしたのは、病の母と姉のため、日々の稼ぎを必死に得ようと不自由な身体で土俵に立つ男の姿だった。水吉を不幸な境遇から救い出すべく、特別な「相撲興行」を開催しようと奔走する
左平次の妻子の命を奪った丹波笹野藩と結託して不正を働く丹後宮田藩。復讐の思いを胸にしたまま左平次が姿を消してしまう中、宮田藩の下屋敷で賭場が開帳されるとの情報を得た同心・清四郎は町方の職分を越えて探索を始める。藩邸に忍び込んだ清四郎が目にしたのは、大名家を相手に単身闘いを挑もうとする左平次の姿だった。無謀ともいえる二人を待つのは果たして……(「闘いの果て」より)。ほかに「三十八年目の娘」「いのちの
噂が噂を呼び、俵屋印の薬を求める声が増えてきた。おかげで江戸中を毎日忙しく歩き回る熊吉だったが、腹ごしらえのために寄った汁粉屋で、絣を着た痩せっぽちの娘に話しかけられる。一方でお花は、最近知り合ったおゆみという蕎麦屋の娘に、上等な鰹節を分けてもらう約束をしていて……。酔い覚ましのきらず汁、丸々肥えた肝を使った鮟鱇鍋、小判のように輝く卵とじどんぶり、春の香りのなずな蕎麦。美味しい傑作人情小説、第十弾
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