船を借りての荷の輸送という新たな商いによって、藩財政が回復の兆しを見せはじめた高岡藩井上家。熊井屋の房太郎から砂糖の相場について話を聞いた正紀は、さらなる増収を図るべく町へ出るが、その途上で船頭が何者かに斬られる場に出くわす。年明けから続いていた辻斬りの仕業とされたが、この殺しには思わぬ裏があり──。大人気シリーズ第37弾!
比類無き暗器遣いである始末人・小夜が時の老中の命によって嫁いだ暗殺一家の酒井家。これまで酒井一家が人目に触れず悪の組織を殲滅した事件は「すっとした!」と江戸の町で大評判である。さて今度は「金持ちが巧妙な手口に騙されて不老不死を謳う薬を買い、服用した者に被害が出ている」。直ちに怪しき薬師を探索せよ! そこへ嫡男の梅千代が捜し続ける実母らしき人がいるとの知らせが。さっそく小夜と梅千代が訪うとその女性は
美濃御丈藩当主の牧瀬内膳正忠基が参勤交代で出府する。彩智と佳奈母娘は忠基との久しぶりの再会を喜ぶが、一緒に江戸に出てきた勘定方の勤番が、参勤交代にかかった勘定と請求が合わないと言い出す。どうやら、行列を取り仕切る口入屋「中津屋」が過大な請求をしてきたようだ。それを知った彩智と佳奈は、すぐに事の真相を調べようと動き始めるが、数日後、中津屋の番頭が何者かに殺される。天下無敵の奥方様と姫様が参勤交代にま
矢吹平八郎は板挟みになっていた。依頼主の酒問屋の御隠居からは留守の間、妾のおまちの見張りを頼まれる。男がいれば懲らしめて、別れさせてほしいと。ところが御隠居の倅から、若い妾など家の恥、男がいるなら仲を取り持って欲しいと、強引に裏で金を渡される。相反する依頼に困りつつも見張っていると、浪人から行商人まで、次々と男が現れる。色白美人で、分け隔てなく話を聞き、優しく見つめてくる麗しき瞳に、みな魅了される
安房館山藩一万石の次男坊・稲葉正高は、学問と剣術に励む生真面目な部屋住み。ある日、藩政を再建した祖父・正武の隠居に伴い、共に本所の中屋敷へと移ることになった。偉大な祖父から「諸々の修業をして婿にいけ」と告げられ意気込むも、隠居後の正武は一転して遊び好きの好々爺に。小料理屋通いに岡場所遊びと振り回され、正高は戸惑うばかりだった。そんな折、藩御用達の魚油問屋「房州屋」から、不審者に探られているとの相談
数奇な運命をたどり、故郷を追われて漁師となっていた影山彦十郎は、あるとき江戸に呼び戻され、奉行直轄の闇の処刑人としての任務につく。まさに世は維新前夜。桜田門外の大老暗殺により攘夷の動きが活発化するなか、彦十郎はたび重なる異人殺傷事件の阻止を命じられる。このまま外国人が殺されていけば、それに乗じて各国が軍を駐屯させ、日本を軍事的に乗っ取ってしまう恐れがあったのだ。万延二年、八州廻りや元遊女・お蓮の助
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