ムソニウス・ルフス言行録
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ムソニウス・ルフス(30頃-101年以前)は、トスカナ地方の出身で、エトルリア系の騎士階級の家柄に属していたが、ネロ帝に敵対する有力者とつながっており、帝位を狙っていると疑われたルベッリウス・プラウトゥスが亡命した際には随行したと考えられる。ルベッリウス暗殺後、ムソニウスはローマに戻ったと思われるが、65年にはネロ帝暗殺計画に加わった廉で、過酷な追放先であるギュアロス島に送られた。この措置にも屈さず、名声は高まる。ネロ帝の死後、ガルバ帝の短い治世のあいだに(68-69年)ローマに帰還したと推測されるが、69年にガルバ帝が暗殺され、次いで帝位についたウェスパシアヌス帝によって再び追放されたことが知られている。ストア派の哲学を信奉したムソニウスは、おそらく著作を残さなかった。しかし、弟子ルキウスの手になる論考群が古代末期のストバイオス『精華集』によって伝わるほか、ポッリオによってまとめられた短い箴言調の言葉や当意即妙の名言が伝えられている。ムソニウスの教えは同時代に多くの影響を与えたが、中でも重要なのは古代ローマの哲学者として知られるエピクテトスである。本書は、ムソニウスの教えを伝える断片集成の本邦初訳である。19世紀ドイツの古典文献学を代表するオットー・ヘンゼによる断片集成(1905年)に加え、マックス・ベルガモによる編纂・校訂で2026年に出版された最新資料「小断片」と「小断片・補遺」をいち早く訳出した。「ローマのソクラテス」と称された哲学者の全貌に初めて日本語で触れる機会が、ついに生まれた。[本書の内容]論 考1 一つの問題について多くの証明を用いるべきではないということについて2 〈人間は徳に向かって生まれているということについて〉3 女性も哲学するべきであるということについて4 娘たちを息子たちと同じように教育するべきか5 習慣と理論のどちらがより強力であるか6 修練について7 労苦を軽く見なければならないということについて8 王も哲学するべきであるということについて9 追放は悪ではないということについて10 哲学者は侮辱されたことについて人を訴えるだろうか11 哲学者にふさわしい職業は何か12 性行為について13 結婚の要点とは何か14 結婚は哲学することの妨げになるか15 生まれる子はすべて育てるべきか16 あらゆる点で親に従うべきか17 老年にとって最善の蓄えは何か18 食事について19 身体を覆うものについて20 家具について21 髪とヒゲを刈ることについて小断片小断片・補遺偽作書簡訳者解説
- 著者
- 出版社 講談社
- ジャンル
- レーベル 講談社学術文庫
- シリーズ ムソニウス・ルフス言行録
- 電子版配信開始日 2026/09/09
- ファイルサイズ - MB