ニンニクはなぜ花が咲かないのか―花咲くニンニク求めて中央アジアへ―
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ニンニクはなぜ花が咲かないのか―。 ニンニクは長らく花が咲かず種子もできない作物とされてきた。著者は鹿児島大学でこの「不稔」の謎に挑み、花粉母細胞の異常減数分裂という原因に行き着く。そして、世界中から集めた品種の中から、ついに正常な減数分裂を示し、実際に花を咲かせる系統を発見した。 その瞬間、著者の関心は研究室を超え、ニンニクの起源地そのものでの稔性個体探索収集へと向かう。バビロフの栽培植物起源地説に導かれ、一次起源地とされるソ連領中央アジアへの単独材料収集行を企画。冷戦下の共産圏という制約の中、モスクワからタシュケント、サマルカンド、ドゥシャンベ、フルンゼ、アルマ・アタ、アシュハバードへと旅は続く。さらに地中海沿岸・コーカサス、そして起源地中枢を探る中国新疆・カザフスタン・キルギスへと、足跡は広がっていく。 本書は、当時の日記をもとに、食べ物や体調、現地の人々との交流をありのままに記録した、ニンニクの稔性発見と起源地探索の旅の記録である。■目次口絵(ソ連領中央アジア/地中海沿岸/一次起源地の写真)まえがき序 ニンニクはなぜ花が咲かないのか1 一次起源地中央アジアに花咲くニンニク求めて ・世界へ ・ソ連領中央アジアでのニンニク収集計画 ・中央アジアでのニンニク収集資金 ・ソ連領中央アジア単独収集旅行の準備 ・空路モスクワ経由ヨーロッパへ2 ソ連領中央アジアでの材料収集 ・モスクワ/タシュケント(ウズベク)/サマルカンド(ウズベク)/ドゥシャンベ(タジク)/フルンゼ(キルギス)/アルマ・アタ(カザフ)/アシュハバード(トルクメン)/モスクワ ・ソ連領中央アジアで収集したニンニクの調査 ・ニンニク稔性系統発見に至る経緯3 二次起源地、地中海沿岸(トルコ、ギリシャ、ユーゴスラビア)およびコーカサスでの収集 ・日本~モスクワ/トルコ/ギリシャ/ユーゴスラビア/ネギ類研究集会のイギリスへ/ソ連邦/コーカサス ・地中海沿岸及びコーカサスで収集のニンニクの稔性 ・ニンニク完全不稔の真の原因4 一次起源地中枢特定へ陸路走破 ・中国(新疆)/カザフスタン/キルギス/中国(新疆) ・ニンニクの種子生産能力の拡大5 エピローグ引用文献あとがき■著者衛藤 威臣(えとう たけおみ)九州大学農学部卒、同大学院博士課程中退。鹿児島大学農学部助手、同助教授、教授を経て、鹿児島大学名誉教授。農学博士。園芸学会賞(ニンニクの不稔に関する研究)。カナダ、農務省研究所(ケベック州)にて1年間在外研究(1989-90)。鹿児島大学調査船による南太平洋海域学術調査(1981-82、フィジー)に参加。国内諸地域を含め、地中海北岸地域、東欧諸国、旧ソ連地域、中国、南米、豪州等で多数回材料収集。
- 著者
- 出版社 農文協プロダクション
- ジャンル
- シリーズ ニンニクはなぜ花が咲かないのか―花咲くニンニク求めて中央アジアへ―
- 電子版配信開始日 2026/07/16
- ファイルサイズ - MB